黄泉資金 3
波平さんは、融資を申し込んだ。
不動産鑑定士の先生の鑑定価格は28万円
となり、十分な評価を得る事もできた。
銀行から通知が届いた。
カウンセリングを受けてください。の文字。
波平さんは磯乃さんと、
高齢者住宅財団で、融資条件の概略説明を受けた。
そして、
全ての手続きを終え、正式に融資決定の
通知が届いた。
債権額:1000万円
債権者:住宅金融支援機構
債務者:波平
連帯保証人:財団法人 高齢者住宅財団
第一順位抵当権者:住宅金融支援機構
リフォームされた家では、磯乃さんも
つまずいて転ぶこともなくなった。
玄関・廊下・風呂・トイレには(てすり)があり
快適な生活となった。
車椅子でも十分な幅の廊下・トイレの創り。
玄関扉も引き戸となり、軽く押すだけで開閉する。
玄関から道路までは緩やかなスロープとなった。
毎月の返済も(利息分29,166円)のみの
返済であるから年金からの支払いも楽であった。
10年の歳月が流れ、波平さんが亡くなった。
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