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2007年12月20日 (木)

第六勘

受任した案件。

話を聞いてこれは難解案件だ!と思った。

相続した家屋敷も古くなり、取り壊して新築を考えられた相談者。

工務店から境界が不明と指摘された事が発端。

一般的には日常生活の中で登記簿や公図を見たり確認したりしない。

相談者も工務店も隣地の所有者を探したが皆目解らない。

私の事務所に相談に来られた。

隣地の所有者。

登記簿では40年以上前に売買で購入されているが、そこに記載された

所有者の住所には別の方が住んでいる。

その住人に尋ねても、何度か売買が繰る返されているため、40年以上前の

所有者の事は解らない。

これでは、工務店や相談者が尋ね回っても解るはずがない。

最大限の努力はしてみますが、解らないかも知れない。事を条件に受任した。

受任した理由は、隣地の登記簿を見て、一つの確信があった。

それは、担保の無い、俗に言う綺麗な登記簿。

つまり、固定資産税は支払われている。他の借金もない。

ただ単に所在がわからないだけ。

とすれば、探す方法はある。と思ったからである。

ただし、40年以上前の事であり、所有者の方が現存しているか否かが

問題である。

登記簿をさらに一歩踏み込んで閉鎖登記簿を取ってみた。

ここで、一つのヒントが浮かんだ。

閉鎖登記簿には、登記簿の住所でなく、それ以前の住所が記載されていた。

つまり、購入後に住所変更されていたわけである。

閉鎖登記簿に記載されていた住所をヒントに動いてみた。

やはり、そこでの住所で近所に尋ねても誰も知らない。

(誰も知らない。)が逆に大きなヒントになった。

そうか!もしや!もしかすると!

第六勘が働いた。

この第六勘が不動産業23年で培った経験則なのでしょうね。

勘を頼りに動いてみた。

結果はビンゴ!

所有者の方は現存されていた。

ホッ!

これで境界確認は無事完了しました。

苦労しなくても答え一発!の解決方法はあるが、これは個人情報に基づいてけして公開されない。

結局、紆余曲折を経ながら勘を頼りに動かざる得ない。

今回は、第六勘がピシャリと当たっただけ。

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コメント

無事解決、おめでとうございます(*^_^*)

>苦労しなくても答え一発!の解決方法

は税務署からたどる方法?

>(誰も知らない。)が逆に大きなヒント

のほうは、じぇんじぇん思い当たらないです(>_<)相続でもらったけど住んでいない?

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