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2007年12月26日 (水)

存在するが存在しない謎

公図に存在してない土地。
何故か?その土地で住民届け。
今回も昭和40年のお話です。
今回は有料として、受任したケースです。
なんら問題はないけど、昭和40年から存在しない土地に
住民票がある不自然さ。
相談を受け、謎解きへ。
法務局で公図を取り、調べたが、やはりその土地は公図上には存在しない。
何故だろう?
単純に合筆登記されたのかな?と調べてみるが、合筆登記された痕跡もない。
地積測量図を申請したが、存在しないから地積測量図もない。
まてよ?と考えてみた。
そうか!もしや?
土地には枝番が付されているから、元の地番から追跡調査
をしてみた。
閉鎖登記簿を取り、一筆づつ潰してみれば、枝番から、さらに分筆登記されていた。
やはり!
次に、分筆登記された地番の地積測量図を取ってみた。
ビンゴ!
公図に存在しない土地が地積測量図に書き込まれていた。
土地は存在する!
存在するが存在しない。となれば、閉鎖登記簿があるはず?
閉鎖登記簿を取ってみた。
ビンゴ!
しかし、閉鎖登記簿の欄外には、存在しない文字が書き込まれていた。
昭和40年以降に実施された国土調査の段階で、この土地が
確認不能であったとの文字。
(国土調査現地確認不能)
昭和40年には、確かに分筆された土地であり、当時は
存在した土地。
相談者は当時、何らかの錯誤で枝番違いの土地を土地と
誤認して、その土地で住民届けを出した。と推測できた。

相談者の方に、昭和40年から国土調査された経緯を
説明した。
そして、住所変更の申請をするように。と伝えました。

事実は小説より奇なり。

まさに!と感じた案件でした。

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コメント

摩訶不思議。この謎解きを拝読しても、私には直感的には理解できません……(^^ヾ)話を丸々、心に留めておくことにします。

ほんま!
摩訶不思議な話でした。

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